医師と看護師

1980年代に初めて日本でエイズ患者が確認されてから、エイズ患者はHIV感染者とともに年々増加しており、昨年度の2013年にはエイズ患者、HIV感染者ともに過去最多を更新しました。

近年はHAART療法の確率により、HIV感染者のエイズ発症率は劇的に改善されることとなりましたが、HIV感染者は未だ減ることはなく、感染したことを知らず、いきなりエイズを発症する人の数をみれば、根本的問題が全く改善されていないことが浮き彫りとなっています。

それでは近年のHIV感染者の傾向はどのようになっているのか、厚生労働省旗下のエイズ動向委員会が行った昨年度の集計結果を見ながら確認していくことにしましょう。

HIV感染者の傾向

男女比率

2013年度の新規HIV感染者数は246件で、内訳は男性231件、女性15件であり、エイズ患者数は105件で内訳は男性101件、女性4件となっています。

HIV感染者・エイズ患者ともに圧倒的に男性に多く見られるのが実情です。

年齢

HIV感染者は20代から30代が多いのに対し、エイズ患者は30代以上に多く発症しまた。

特に注目すべきなのはここ3年間増加し続けている50代で、今まで少なかった高齢層に変化が見られたことにより、50代以降のHIV検査の重要性が高くなってきました。

感染経路

HIVウイルスの感染経路としては「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」の3つが挙げられます。

しかし感染経路として圧倒的に多いのが「静的感染」で、その数はHIV感染者の90%にも上ります。

静注薬物による血液感染が0件だったことからも、「性的感染」がもっとも感染リスクの高い感染経路であることが見て取れます。

性的嗜好

感染経路として一番懸念しなければならない性交渉ですが、その性交渉においてもその性的嗜好が大きく関係しています。

新規HIV感染者の約70%にあたる168人もが同性間での性的接触によって感染しており、エイズ発症者の約60%に当たる60人もが同じ同性間での性的接触によって発症しています。

つまり、エイズを引き起こす引き金となるHIVウイルスの感染は圧倒的に静的感染が多く、その中でも特に同性間の性的嗜好を持つ人は要注意というわけなのです。

関連記事

HIVと重複感染しやすい感染症

HIVと重複感染しやすい感染症としては梅毒やB型肝炎、C型肝炎、クラミジアなどがあります。 日本のHIV感染者の2割近くがC型肝炎にも重複感染しており、そのうち8割は血液製剤によるものと言われています。 HIVの治療方法・・・